え、明日会社辞めれるの?流行りの退職代行サービス、使用者に話を聞いた

近年、「退職代行」というサービスが流行っている。

3~5万円の金額を代行会社に支払えば、会社との面倒なやりとり、辞めるまでの微妙な人間関係や気遣い、何よりも最短で来週には会社を去れるというスピード感から、コストに対するパフォーマンスが非常に高いと感じる20代が多いことが背景にあるようだ。

マスメディアを通じて、電通職員の自殺事件が世の中に浸透し、政府が掲げる「働き方改革」も誰もが意識する時代になった。
プレミアムフライデーの取得による有給消化率の向上、金曜日にカジュアルな装いで出勤し、早帰りを推奨する「カジュアルフライデー」を導入している企業も増えてきたようだ。

しかしながら、そのような世の中の流れに従わないブラック企業が決してなくなることはない。
特に、大企業のように監視の目が行き届くような有名企業ならまだしも、中小零細企業での取組に対する意識はまちまちだ。

そこで、慶応カレンダー取材班は、実際に「退職代行サービス」を使用した27歳女性(国立大学出身)を取材した。

え、明日会社辞めれるの?流行りの退職代行サービス、使用者に話を聞いてみた

 

「平均勤続年数が3か月という異常な会社でした。」

◆27歳女性 神田さん ◆

神田さん:「元々、転職には積極的でした。国立大学の同期は、安定志向が多く、ザ・安定の代名詞である銀行や公務員になる同期が多かったのですが、終身雇用の崩壊が危惧される時代に、1つの会社に身を捧げるなんて、リスクだなって。そう思って、自分のスキルを高めるキャリアにしようって、学生の頃に決めたんです。」

神田さんの迷いなくハキハキと語る口調、迷いのない目には、生き方への自信を感じられる。
そんな神田さんは、どうして退職代行を使うに至ったのか。

神田さん:「新卒でメーカーの営業に就職しました。そこで様々な業界の人と出会い、リーマンショック後の景気成長を感じる局面だったこともあって、どの企業も人材難の問題を抱えていました。そこで、人材会社に転職しようと思ったんです。それが、1度目の転職でした。」

神田さんの志には、社会に自分がどう貢献していくべきか、それを考えて生きてきたという信念を感じる。

神田さん:「人材会社に転職したところ、私の読み通り、人材難を抱える企業はとても多く、案件が急増していました。そこでクライアントとキャンディエイト、両者と接する中で感じたのが、私の解決案を提示する能力の未熟さです。それは、会社の中で能力が低いとかいう問題ではなくて、単純に顧客が満足するレベルの提案をできていないなと。そこで、提案力を磨くという意味で、コンサルティング会社への転職を考えました。これが、私の2回目の就職だったのですが、そこに転職したのが失敗で・・・」

取材班:「退職代行サービスを使用したのですか?」

神田さん:「そうなんです。確かに、その会社は人材会社に身を置く立場からしても、異常に離職率が高いと有名でした。平均勤続年数が1年を超えていない会社で、3か月で平均して社員が会社を辞めていく。ただ、ある業界でのコンサルティングとしては、トップの地位を築いていて、社長も書籍を出版し、業界内でのプレゼンゼンスも高かったため、そこで学ぶのが自分のキャリアにつながる、そう考えたんです。」

取材班:「そこまでの決意を持ち、転職されたのですね。では、なぜその企業で退職代行サービスを?」

神田さん:「まず、3か月で平均して社員が会社を辞めていく会社なので、引継ぎも何もない中で、業務を回さなければいけない状況でした。また、その業界のことを全く知らない状態での入社だったので、知識も経験もない状態で顧客と接するのには、限界がありました。それをサポートしてくれる同期もおらず、むしろ社長は「そんなこともできないのか」と罵倒するばかりで、何も協力を得ることができませんでした。そんな中、コンサルの仕事だったので、顧客に提案する資料を作成せねばならず、徹夜も1日ではなく2日、3日と続くこともありました。そうしているうちに、体が悲鳴をあげていることに気づいて・・・」

取材班:「退職を決意されたのですね。その際、その状況を説明して、何かしらの改善を図る等の対応はなかったのですか?」

神田さん:「全くありませんでした。むしろ、みんなそうだから、おまえも耐えろって・・・限界でした。この生活がいつまで続くんだろうって。続けられても、後輩たちにこの働き方を推奨する立場にはなれない。そこで、退職について先輩に相談したんです。そうしたら、この会社は平均勤続年数が3か月の会社だから、転職先を見つけても転職先で働きながら、この会社に籍を置いて、平日の夜中や休日に引継ぎ等をしてほしいって。先輩たちでもそれに応じている人もいました。けど、これって何かおかしくないかなって。」

取材班:「退職代行サービスの利用を決意されたのですね。」

神田さん:「はい。たったの5万円払うだけで、この立場から解放される。しかも、来週には会社を法律的に正しく辞めれると言われたんです。藁にもすがる勢いで、退職代行サービスの利用を決意しました。」

取材班:「実際に、その通りにうまく退職できたのですか?」

神田さん:「想像していたよりも見事に退職できました。笑 そもそも、退職するにあたり、私に問題があるというよりも、会社側に問題があったと思います。だから、強気で退職代行サービスを使用できましたね。また、私が退職代行を使用したことから、職場の他の人も退職代行を使う人が増えてきてるようで・・・笑 ある意味、ブームを作りました。」

取材班:「なるほど。笑 そうでしたか。確かに、こういった人を搾取するグレーな働き方を推奨する会社では、致し方ないですね。経営陣に問題があると思います。現在お勤めての会社では、そういった過去について問題等生じておりませんか?」

神田さん:「はい。職場の人には特段話さなければ、気づかれませんし、むしろ話したら、私も前の会社を退職代行使って辞めたかったという同僚います。笑 弁護士も味方にすれば、鬼に金棒です。おかげさまでブラックな環境から解放されて、満足する働き方を手に入れました。退職で悩んでいる方は、是非使って頂きたいですね。」

取材を終えて

退職代行を使う若者を揶揄するニュース等を見かけるが、企業側に問題があるケースも多々ありそうだ。

今の若者は、合理性や効率に強いこだわりを持っている。「考える前にググれ!」の精神で何かあればまずネットやSNSで検索して最適解を探る。

20代の若者からすると、辞める際の会社とのやりとりなど、ほとんどムダでしかない。
理由があるから辞めるのだし、もう辞めると決めている。たとえ引き留められても、お金を積まれても、モチベーションは上がらない。

それなのに上司に気を使って言い出せずにいたり、調整に労力を割いたりするくらいなら、お金を払ってさっさと辞めたほうがいい、というわけだ。

しかし、会社に長年勤める先輩職員の立場からすると、これを合理的とは受け止めず、身勝手な逃げととらえる。

ここに価値観の違いがある。

神田さんが属していたようなブラックが常態化した組織に属する若者は、世間の批判を気にせず、自身のために使える手段を検討してもらいたい。

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「え、明日会社辞めれるの?流行りの退職代行サービス、使用者に話を聞いた」への4件のフィードバック

    1. 慶応カレンダー編集部

      毎日、情報を更新しておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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